介護職員初任者研修の筆記試験(テスト)の内容や問題文を紹介
ホームヘルパー2級講座は平成25年で廃止となり、在宅だけではなく病院や施設で活躍できる介護職を養成することを目的とした、「介護職員初任者研修」に改められました。新しいカリキュラムでは総履修時間数は変更されなかったものの、高齢者の身体特性や認知症に関する講義が新たに増加されました。
また、全ての講義と実習を終えた後に筆記試験(修了試験)が課されるようになったことも大きな変更点です。試験は、現場で必要となる介護の基礎知識について、その修得度を確認するために実施されます。
筆記試験の出題傾向と対策
筆記試験の制限時間は1時間程度となっており、基本的に講義と実習で学んだ内容が出題されるので、日々の課題をしっかりと予習、復習していれば合格できる可能性が高いでしょう。スクールで実施されている模擬試験を受験し、試験会場の雰囲気や出題の傾向を掴んでおくと安心です。 出題形式はスクールによって様々ですが、選択問題を採用しているスクールが多くなっています。例えば、介護保険法に関する問題では以下のような出題が考えられます。 (あくまで参考の問題となります。こういった問題が必ずしも出題されるわけではありませんので、ご注意ください。)
問題
介護保険制度に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
1)介護保険法でいう被保険者とは、その市町村に住む65歳以上の高齢者および40歳から64歳までの医療保険加入者の2種類に大別される。
2)介護サービスを受けるには、区市町村に要介護認定の申請書を提出しなければならない。
3)介護保険による給付内容には、「介護給付」、「予防給付」、「市町村特別給付」の3つに大別される。
4)介護保険法は1997年(平成9年)に国会で制定され、2012年(平成24年)4月1日から施行された。
【解答 4】正しくは、2000年(平成12年)4月1日に施行されました。
新設科目からの出題と難易度は
ホームへルーパー2級講座からの移行に伴い、認知症や障害の理解を目的とした医学系科目が新しくカリキュラムに追加されました。出題文には、普段使うことのない医学用語が多く含まれているため、テキストに書かれている基本的な用語についてはしっかりと理解し、記憶しておくことが大切です。例えば、以下のような出題が考えられます。 (あくまで参考の問題となります。こういった問題が必ずしも出題されるわけではありませんので、ご注意ください。)
問題
次の項目のうち、認知症の中核症状に含まれないものを一つ選びなさい。
1)記憶障害
2)見当識障害
3)理解・判断力の低下
4)幻覚・妄想
5)実行機能障害
【解答 4】幻覚・妄想は周辺症状に見られると言われています。
問題
障害に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
1)対麻痺は、両足に麻痺が見られるが、最初は片足に麻痺が見られると言われている。
2)ICF(国際生活機能分類)とはWHOが定めた人間の生活機能と障害の概念を認識するためのモデルのことである。
3)ICFにおいて、人間の生活機能と障害は「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」の3つの次元で構成されている。
【解答 3】「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」と「環境因子」に分類したと言われています。
いかがでしたでしょうか?今回は、介護職員初任者研修の筆記試験の内容を簡単にご紹介しました。学んだ内容をしっかりと復習をして、試験に臨んでくださいね。